
こんにちは、香水ソムリエのiroka(@iroka_perfume)です。
今回はDMやお問い合わせで多かったGuerlain -ゲラン-をご紹介します。
しかも今回はゲランの歴史やバックボーンを中心にご紹介していきますのでお楽しみください♪
フレグランスギークな皆さんもご存知な歴史的名香もたっぷり紹介しています!
フレグランス界を大きく震撼させたゲランを見ていきましょう!!
この記事は以下のような方にオススメ♪
- 歴史的香水である名香と呼ばれる香りに興味がある方!
- ゲランって聞いたことあるし、使ってるけど一体どんなブランドなの?
- 新時代のゲラン、新たな天才調香師の新たな香りが気になる方!
フレグランスメゾン:GUERLAIN -ゲラン-

ゲランの始まり
1828年にピエール・フランソワ・パスカル・ゲランが“パフューム&ビネガー”のブティックをフランス・パリのリヴォリ通り228番地にオープンしたことにより始まったブランド。
石鹸製造と化学、医学を学んだパスカル・ゲランはイギリスから石鹸を輸入し販売、当時単一の花で生成された香水が主流の中、複数の花を使用した香水を調香に成功して上流階級の顧客などにとても人気を博しました。
こうして香水メーカー「メゾン ゲラン」として一躍有名になっていきます。
ゲラン名香の数々
初代調香師にしてゲランの創業者ピエール・フランソワ・パスカル・ゲランが生み出し、今なお愛されている香り「オーデコロン イムペリアル(現オーインペリアル)」は皇帝ナポレオン3世の皇后ユジェニーに献上した香りでした。
まさにフランスのフレグランス文化の基礎を作り出したとされる「フランス香水の父」とも呼べる調香師でした。
ゲランは1828年創業より今に至るまでに世に送り出した香水は1100種類を超えると言われており、ゲランの香りの進化、美への探究心は止まることを知りません。

1862年、息子のエメ・ゲランが2代目調香師を継ぎ、1889年に発表したのが「ジッキー」
ジッキーは天然香料と合成光量を組み合わせて作るという現代フレグランスの先駆けとも言えます。

1895年、エメ・ゲランの甥にあたるジャック・ゲランが3代目調香師になります。
ゲランを語る上で外せない調香師ジャック・ゲランは歴史的名香を数々生み出している天才です。
「ミツコ」「シャリマー」「夜間飛行」などフレグランスギークな方なら一度は聞いたことのある名香ばかりです。

今回の記事でしっかりご紹介してますので最後まで読んでみてください♪
irokaのちなみになる話
1919年発売 「ミツコ」フルーティーシプレ
小説「ラ・バタイユ」のヒロイン、ミツコをイメージした気品に満ちた神秘的な香り。世界で初めてピーチの香りを採用しました。
1925年発売 「シャリマー」 オリエンタル
サンスクリット語で「愛の神殿」という意味を持つ世界で初めてのオリエンタル系フレグランス。
1933年発売 「夜間飛行」オリエンタルシプレ
小説「夜間飛行」をオマージュした香りで、毎日を冒険するように生きる魅力的な女性をイメージした香り。
ミツコなどのボトルデザインは当時バカラ社へ依頼していたようで、今でも当時のボトルがオークションなどで高値で取引されるほどの人気です。
1962年、ジャン=ポール・ゲランが4代目調香師に就任、彼もまた世に名を残す名香「サムサラ」を生み出します。

そして今でも人気なシリーズ「アクア・アレゴリア」現代フレグランスらしい調香で今だに人気を博しています。
このアクア・アレゴリアシリーズを発表し引退します。

2008年、空位だった専属調香師に名を連ねたのがゲラン一族ではないティエリー・ワッサー、彼が5代目調香師に就任。今まで一族が専属調香師を務めていましたが、一族以外が選ばれた初めての瞬間です。

新生ゲランのヒットフレグランス。
ゲランから全ての女性たちに捧げる香り「モン ゲラン」は彼の作品です。
ディオールのアディクトやランコムのイプノーズなど数々の有名作品を生み出してきたティエリー・ワッサー、1828年に始まったゲランですがあと6年もすれば200周年。。。(この記事は2022年執筆)
約2世紀にも渡って語り継がれるゲランですがティエリー・ワッサーが200周年のその時をどんな物語、どんな香りで始めるのか私は今からワクワクしています。
【ロイヤルレディ】GUERLAIN特集♪長く愛されるゲランの香水!
定番の香りをレビュー-ゲランの香水-5選!
それではゲランの背景を分かったところでirokaがおすすめする香りをご紹介します!
ゲランの定番♪オススメの香り①Guerlain MITSOUKO EDP
ゲラン ミツコ オードパルファム

調香 | フルーティー シプレ |
---|---|
トップ | ベルガモット、シトラス、ジャスミン、ローズ |
ミドル | ピーチ、イランイラン、ジャスミン、ローズ、ライラック |
ラスト | オークモス、スパイス、シナモン、ベチバー、アンバー |
香り持ち | 4~5時間 |
使いやすい季節、時間帯 | 春、秋、冬、オールタイム |
ターゲット | 女性向け |
香りのイメージ | 気品に満ちた香り、シプレの代表作 |
==特徴==
1919年発売。
ゲランの代表格であり、シプレノートの代表、そして日本人としても親しみのあるフレグランス。
ミツコと名付けられたこの香りはクロード・ファレールのベストセラー小説「ラ・バタイユ」に登場するヒロインをイメージし作られた香り。
気品に満ち、神秘的で美しい日本人女性の凛とした力強さを描いた、歴史に名を残す名香です。
世界で初めてピーチの香りをフレグランスに採用した香水で、絶妙なバランスで調合された香りが神秘的でありながらも、情熱や力強さを感じさせます。
iroka的ポイント
シプレを代表する名香。
ミツコという日本人をインスパイアした香りは戦時中当時の慎ましくも力強く生き抜く美しい女性という感じさせると同時に、現代の日本人女性とのギャップを考えさせられる。
時代の移り変わりには時流適応していくべきで、現代フレグランスとしては決して好まれるような香りではないかもしれません。
しかし、この香り、このイメージを忘れてはいけないと感じさせられます。
余談ですが「ラ・バタイユ」の著者であるクロード・ファレールと「ミツコ」を生み出した調香師ジャック・ゲランは友人だったそうです!
この二人が出会わなければ、この名香は誕生しなかったと考えると縁は大切にしないといけないですね
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ゲランの定番♪オススメの香り②Guerlain VOL DE NUIT EDT
ゲラン 夜間飛行 オードトワレ

調香 | ウッディ オリエンタル シプレ |
---|---|
トップ | ガルバナム、ベルガモット、プチグレイン |
ミドル | 水仙、スパイス、ジャスミン |
ラスト | アイリス、バニラ、ウッディノート、アンバー、パチョリ |
香り持ち | 4~5時間 |
使いやすい季節、時間帯 | 春、秋、オールタイム |
ターゲット | 女性向け |
香りのイメージ | 大胆で限界に挑戦し続ける女性への賛歌 |
==特徴==
1933年発売。2021年には新ボトルへ再パッケージされました。
こちらも代表格、ゲランの名香とされる夜間飛行のパルファムとオードトワレは1933年発売、約90年もの間、変わらず愛されています。これを名香と言わずしてなんというのでしょう。
(時を経てボトルの変化などのマイナーチェンジはあると思いますが)
トップに香り立つグリーン ガルバナムには、誰もがハッとさせられます。
ハートはフローラルな香りの饗宴。スイセン、バイオレット、カーネイション、ジャスミン、ローズが、思いのままに気高い顔をのぞかせます。
決して万人受けする香りではありません、しかしこの大胆でミステリアス、シプレーとウッディのエキゾチックさが瞬時に香る〈夜間飛行〉は、他の追随を許さない香りです。
iroka的ポイント
「夜間飛行」を生み出した調香師ジャック・ゲランの親友であり、「星の王子さま」なども有名で自身も飛行機乗りであった著者サン・テグジュペリの小説「夜間飛行」へのオマージュ。
1930年代、当時はインフラも整っておらず、夜間に飛行するなど死と隣り合わせのような行いの中に描かれた人間の尊厳と勇気をモチーフにし、ミステリアスでリスクを恐れない大胆な香りに仕上がっています。
↓↓新パッケージ↓↓
↓↓当時の名香、伝説のパルファム↓↓
ゲランの定番♪オススメの香り③Guerlain SHALIMAR EDP
ゲラン シャリマー オードパルファム

調香 | オリエンタル |
---|---|
トップ | ベルガモット、レモン、シダー、マンダリンオレンジ |
ミドル | アイリス、パチョリ、ベチバー、ジャスミン、ローズ |
ラスト | インセンス、バニラ、レザー、オポポナックス シベット、サンダルウッド、トンカビーン、ムスク |
香り持ち | 4~5時間 |
使いやすい季節、時間帯 | 秋、冬、ナイトタイム |
ターゲット | 女性向け |
香りのイメージ | 情熱を感じさせる官能的な香り |
==特徴==
1990年発売。 1925年に発売されたシャリマーのオードパルファム版。
こちらもゲランを語る上では外すことのできない代表的な香り。
インドの大帝と愛妃の情熱的な愛の物語、シャー・ジャハーン皇帝と妻のムムターズ・マハルに感銘を受けて誕生したフレグランス。
サンスクリット語で“愛の宮殿”を意味するこの香りは、ふたりが誓い合った永遠の愛を象徴する、情熱をかき立てる官能的な香りです。
世界で初めてのオリエンタル系フレグランスとして知られています。
くすぶるような、それでいて気高さを感じさせる香りがとても魅力的で、禁断の愛を思わせるセンシュアルな香りが肌を包みこみます。
シャリマーは香りを付けるのではなく、香りを着るというような表現が似合います。
パルファム、オードパルファム、オードトワレの他にシャワージェル、ボディーローションも発売されていて、気分に合わせて使い分けるのも嬉しいですよね。
長きに渡り愛されているんだなぁということが分かる、歴史的名香です。

irokaのちなみになる話
インドの大帝シャー・ジャハーン皇帝と愛妃ムムターズ・マハルは有名な話で、インドの世界遺産で有名な「タージ・マハル」は若くしてこの世を去った愛妃ムムターズマハルを偲び、建てた霊廟です。
今では年間700〜800万人の観光客が訪れているそうです。
ほんと愛の力は偉大なんです!
ゲランの定番♪オススメの香り④Guerlain Aqua Allegoria Flora Cherrysia EDT
ゲラン アクアアレゴリア フローラ チェリージア オードトワレ

調香 | アロマティック フルーティ |
---|---|
トップ | カラブリアンベルガモット、スイカ |
ミドル | チェリーブロッサム、洋ナシ、ローズ |
ラスト | ホワイトムスク、バイオレット、ウッディノート |
香り持ち | 3〜4時間 |
使いやすい季節、時間帯 | 春、夏、デイタイム |
ターゲット | やや女性向けだが、男女とも使用OK |
香りのイメージ | 満開の桜が咲き誇る、春の訪れを五感で満喫するひと時 |
==特徴==
2019年発売。
調香師は5代目専属調香師ティエリー・ワッサー。
オープニングから素晴らしく、桜、洋梨、スイカの瑞々しい香りに打ちのめされます。
ホワイトムスクとスミレにより、そよ風に乗って桜の香りが漂うように繊細で柔らかな余韻を残します。
以前の記事でもご紹介しましたが、やはり良い香り♪
新生ゲランを象徴するような爽やかで透明感のあるこの香りはイヤミがなく使いやすくてファーストフレグランスや気の利いたプレゼントにも◎。
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ゲランの定番♪オススメの香り⑤Guerlain IDYLLE EDP
ゲラン イディール オードパルファム

調香 | フローラル シプレ |
---|---|
トップ | ローズ、フリージア、ライチ、ラズベリー |
ミドル | スズラン、ジャスミン、ライラック、シャクヤク、リリー |
ラスト | ムスク、パチョリ |
香り持ち | 4~5時間 |
使いやすい季節、時間帯 | 春、デイタイム |
ターゲット | 女性向け |
香りのイメージ | すれ違いざまに香ったはずなのに今だに思い起こさせる香り |
==特徴==
2009年発売。
2008年に5代目専属調香師になったティエリー・ワッサーが初めて生み出した香り。
”Idylle=純愛、理想の恋”といった意味のあるイディールは全ての女性を「記憶に残る存在」にする香りとして生み出されたフレグランスで、ティエリー・ワッサーがイメージした「愛する人に贈る花々のブーケ」を忠実に再現。
軽やかなフラワーミストに、奥深いシプレーの香りが溶け込んでいき、まるでよろこびに満ちた、あたたかいロマンスを思い起こさせるよう。
現在廃盤になってしまったようで公式でも取り扱いがないのが残念。。。
ゲランの逆ハートのボトルは可愛いですよ!
irokaのちなみになる話
↓↓香りの軽やかなオードトワレタイプ↓↓
まとめ
いかがでしたでしょうか?
世界のロイヤルレディを魅了し、今もなお世界中の女性たちを虜にしているGuerlain -ゲラン-。
数々の歴史的名香もさる事ながら、新生ゲランも衰えを知りません。
もうすぐ200周年を迎えるゲランからますます目が離せません♪
最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
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