【清潔感と柔らかさに包まれるムスク系万能香水】Diptyque FLEUR DE PEAU EDP ディプティック フルール ドゥ ポー オードパルファム

ディプティックの中でもアイコニックな存在でベストセラーを誇る香り、フルール ドゥ ポー（＝肌に咲く花）。まさに素肌に咲いた可憐な華のように優しくふんわりと香るクリアで清潔感のある香り。

香りのアクセントでもあるピンクペッパーの優しいスパイスとハーバルな印象のアンジェリカ、魅惑的なアルデヒドとの相性が良く、まるで透き通るような素肌を感じさせます。中心核でもあるムスクを支えるのはアンブレットシードとアイリスで、ムスクを柔らかく引き立てます。

iroka的ポイントはこの香りの基盤である【ムスク】、そのムスクを支えているアンブレットシードの働きと、アルデヒドの役割がとても絶妙な香りを生み出していると感じました。

ムスク系のフレグランスあるあるですが、香りが持続しない！という声をよく聞きます。しかしフルール ドゥ ポーはムスクの香りに似た芳香を持つ貴重な「アンブレットシード」を使って香りの拡散性と持続力を高めています。そして香水業界を一新したとも言われている「アルデヒド」を使い官能的とも捉えられる人肌のような温かみのあるセンシュアルな香りを生み出しています。

ちなみにアルデヒドは脂肪臭や不快臭と呼ばれたりする匂いですが、かの有名なシャネルNo.5で使用された香料で香水業界に激震を走らせました。実際は脂っぽい匂いで鼻に残るような不快な匂いとも言われるアルデヒドは他の香りを引きつけたり、引っ張る性質がありジャスミンやアイリス、ローズなどの香りに奥行きや幅、エレガントさ、温かみなど香り自体の魅力をグッと引き上げてくれます。そして何よりアルデヒドは人間の身体からも出る物質で人の体臭に近いということもあり、人肌のような官能的な香りと感じるのです。

ムスクの優しい柔らかさとアルデヒドの人肌のような官能的な温かみ、そしてアイリスの透き通るようなフローラル感はまさに【フルール ドゥ ポー（＝（肌に咲く花）】の名が相応しいフレグランスです♪

ディプティックのフレグランスは1960年の創業以来受け継いでいるオーバル型のラベルが特徴的で、そのオーバルにはそれぞれの “香りの風景” が描かれています。

この “香りの風景” は神話であるプシュケー（心）とエロス（愛）の純愛、そしてその二人の子であるウォルタプス（快楽、歓喜）をイメージしていて、香りとその風景の結びつきを感じられるフレグランスです。

フルールドゥポーはThe Fragrance Foundation（ロンドン、FIFI Awards）より2019年特別香水賞 (Perfume Extraordinaire)、2019年女性用香水部門 最高賞(Best New Women’s Fragrance) を受賞しています。