
こんにちは、香水ソムリエのiroka(@iroka_pafume)です。
皆さんは正しい香水の使い方が出来ていますか?
香水を付けすぎてしまい、プンプン香りすぎて香害レベルになっていたり、少なすぎて香り持ちが悪く何度も付け足す、付け足すのも面倒になりせっかく買ったお気に入りの香水を使わなくなってしまった、そのような事になっていませんか?
今日ご紹介するのは「誰に聞いたらいいの?」と思ってしまう、正しい香水の付け方をご紹介します♪
- 香水をつける場所って手首?首? どこがいいんだろう!?
- 香水をつける時は1プッシュ?2プッシュ? 何プッシュがいいの!?
- 香水をつけるのは出かける前?人に会う前?最適の時間帯は!?
- 誰にも教わらずに今まで使ってきたけど、本当にこれで付け方ってあってるの?
香水を使うのが初めての方、今まで何気なく香水を使ってきた方など皆さん意外と正しい付け方を知らないんですよね。。。私もそんな一人です笑
でもそんなの当たり前です!正しい香水の使い方なんて学校や販売店でも教えてくれません。
そこで!フレグランス協会認定フレグランスセールススペシャリストの資格を持ち、香水専門店で6年以上販売を続け、自ら香水の正しい使い方を学び、多くのお客様に正しい香水のつけ方を教えてきたirokaが正しい香水の付け方を伝授します!!
香りは印象をガラリと変える、目に見えないお洒落です。
正しい香水の付け方を誰でも簡単な3つのステップに分けてお伝えします。
正しく香る香水には魔法が宿り、いつも以上にあなたを輝かせます♪
髪型、洋服や靴、ボディケアだけではなく香水の付け方もマスターして自分に磨きをかけていきましょう!!
付け方を知る前に香水をより深く知る!
香水、フレグランスとは

言葉の定義として、フランス語の【parfums】=「パルファン」、英語の【perfume】=「パフューム」は、ラテン語の【per fumum】=「煙を通して、煙によって」を語源としています。
遠い昔は香りの良い植物や樹脂などを焚くことにより、天に舞い上がる煙に神々への信仰と祈りをささげていました。その後、身だしなみとして、ファッションとして香水へと姿を変え、現在のように愛用されていきます。
香料産業の発展により現代では、食品に使われる香料を【フレーバー】、香水や化粧品に使用される香料を【フレグランス】と呼んでいます。
海外では香水全般をパフューム、パルファン、フレグランスと呼んでいますが、日本では香水と呼ぶのが一般的です。
香水は「香料」、「アルコール」、「蒸留水」で希釈して作られています。
その中に含まれる香料の割合を賦香率(ふこうりつ)といい、賦香率の違いで種類が「パルファン」、「オードパルファン」、「オーデトアレ」、「オーデコロン」など呼び方が分けれています。
香水の種類や特徴
英語、フランス語の発音や読みで多少違いがあったりで「パルファム」や「パルファン」など若干の違いはありますが一般的に言われている表記としては、パルファム(賦香率15%以上)、オードパルファム(8~15%)またはオードトワレ(5~8%)、オーデコロン(3~5%)と分けられています。
種類 (略) | 持続時間 | 賦香率 | 特徴・補足 |
---|---|---|---|
パルファム Parfum (P) | 5~7時間 | 15%以上 | 最も賦香率が高く、エレガントで深みがあり贅沢なイメージ 持続時間が長いのが特徴。 価格がに高く、市場であまり見かけない。 百貨店やブティックでの販売が主。 |
オードパルファム Eau de Parfum (EDP) | 5時間前後 | 10~15% | パルファムとオードトワレの中間に位置。 持続力もありながらオードトワレに近い気軽さが特徴。 市場にも出回っていて、価格も手が出しやすい。 百貨店や専門店などで販売。 |
オードトワレ Eau de Toilette (EDT) | 3〜4時間 | 5~10% | 賦香率も高すぎずカジュアルに使いやすいのが特徴。 市場でも良く見かけ、軽やかでアルコール感も少ない。 百貨店や専門店などで販売。 |
オーデコロン Eau de Cologne (EDC) | 1〜2時間 | 3~5% | オードトワレよりさらに賦香率が低いのが特徴。 香りの印象が優しく、スポーツ後やお風呂上り、 就寝前などリフレッシュに使いやすい。 お肌が弱い方や強い香りの香水が苦手な方にも向いている。 |
持続時間は香料の種類でも変わると感じます。
シトラス系メインの香水はパルファムでも5時間持たなかったり、オードトワレでもバニラなどのグルマン系の香りは5〜6時間香り持ちしたり。。。
持続時間はあくまで賦香率から算出された目安として考えましょう!
また、日本ではあまり見かけませんが【オーデ サントゥール】と呼ばれる種類もあり、アルコールを使わず、賦香率も1〜3%と一番低く、香りの持続時間も1時間前後と淡い香水です。
海外では赤ちゃんにフレグランスをつける文化があり、アルコールを使わずに作られる事からベビーフレグランスとしてベビー用品ブランドなどから発売されています。
オーデコロンやオーでサントゥールはアルコールに敏感なお肌の方やお肌が弱い方にも良いですね。
香水の種類により一長一短です。
例えばパルファムは最高ランク、濃厚で香りの持ちが良いが価格が高い。
オードトワレはカジュアルで価格も安く気軽に試せるが、香り持ちが少し短い、、、など。
ほとんどの香水はアルコールを使い、香料が揮発することによって香りが立ち上がります。なので香りが下から上に向かって立ち上がるのも特徴です。
自分が気に入った香りがどの種類なのか?TPOにも合わせて考えていきましょう!!
香水の香り立ち、時間による変化
香水は時間の経過によって香りが変化していきます。この変化の事を「香り立ち」と呼びます。
ボトルを開けた瞬間の香り、肌に付けた時に感じる印象、時間が経つにつれて変化していく香り、消えそうになりながらも肌にかすかに残る香り、、、。
香水は少なくとも数十種類から数百種類の香料を調合して作られます。作り上げられた香水は肌につけた時に揮発性の高いものから順々に香りを変化させるのが特徴です。
この変化を大きくトップノート、ミドルノート、ラストノートと3段階に分けられます。

香りの変化 | 変化後の特徴 |
---|---|
トップノート (ヘッドノート) | 香水を肌にのせた時の付けたての香り。 つけてから5~10分くらい感じる香りで揮発性の高い香料が感じられる。 レモンやベルガモット、グレープフルーツなど柑橘系の香料を使うことが多い印象。 |
ミドルノート (ハートノート) | 時間が経ち香りのバランスが一番取れた香り。 つけてから30分~2時間くらい香る部分で、調香師が表現したいイメージが 一番現れる香水の心臓部分にもなる事から「ハートノート」と呼ばれることもある。 |
ラストノート (ベースノート) | 香りを付けてから2時間以上経過し香りが消えるまでの残り香。 香水を付けた人の匂いと残香が混ざり合い、独自の香りとなる。 揮発性が低く、残香性の高いムスク、アンバーやウッド系の香りなどを感じられる。 |
女性用と男性用
お客様から「男性用の香水を探しているのですが」「女性用はどれですか」と声をかけられる事があります。
通常、女性用香水には品名は表示されていますが、特に女性用と記されていない事がほとんです。
逆に男性用香水は女性用と区別するために品名の下に英語では”For Men”、フランス語では”Pour Homme=プールオム”などパッケージに表示されています。
しかし、そのブランドがもともとメンズファッションや喫煙具などからスタートしている場合は、明らかに男性用だと分かるネーミングなどの場合もあります。また逆も然りですね。
参考までに表にまとめてみましたので活用してみてください。
言語 | 女性用 | 男性用 |
---|---|---|
英語 | ”For Woman”、”Woman”、 ”Girl”、”For Her”、”Her”など | ”For Men”、”Men”、”Man” ”For Him”、”Gentlemen”など |
フランス語 | ”Pour Femme=プールファム” ”Femme=ファム” ”Pour Elle=プールエル”など | ”Pour Homme=プールオム”、”Homme=オム” ”Pour Lui=プールリュイ”、”Lui=リュイ” ”Masculin=マスキャラン”など |
イタリア語 | ”Per Donna=ペルドンナ” ”Donna=ドンナ” ”Per Lei=ペルレイ”など | ”Per Uomo=ペルウォモ”、”Uomo=ウォモ” ”Per Lui=ペルルイ”、”Lui=ルイ”など |
これらは、あくまで参考程度ですが覚えておくと便利です♪
ただ”Masculin=マスキュラン”はフランス語で「男」という意味ですが、ファッション的には女性の「男性的」なファッションを形容して使ったりもします。
私はお客様が気に入った香りであれば異性用の香水でもオススメします!
香水選びは一目惚れやファーストインプレッションがとても大事な要素だと考えているからです。
ビビッときた香りは自分の感性から来た大事なメッセージです。いい香り、気に入った香りであれば女性用、男性用など気にせずバシバシ使いましょう!!
香水の正しい付け方!誰でも簡単3ステップ!!
香水を深く知ったところで、いよいよ香水の正しい付け方を勉強していきましょう!
正しい付け方を理解して香りを使いこなしましょう!
誰でも簡単3ステップ!!

良い香りはキレイな身体から!!香水をつける前は付ける部分を清潔にすることがとても重要です!
なぜなら汗や汚れが残っているお肌に香水をつけると、良い香りの成分と汗や汚れの成分が混ざり合い香りが変わってしまう可能性が大きいからです!!
せっかくの良い香りが変な香りになるのは嫌ですよね?
香水を付ける前はシャワーを浴びるのがおすすめ♪朝のお出かけ前やシャワーを浴びれない場合は濡らしたタオルで身体を拭いたり、香りのついていない汗拭きシートで付ける場所を清潔にしてから使用するようにしましょう♪

香水をつけるタイミングはお出かけ前の30分前後を目安に。。。
と良く目にしますが私は目的によって変えるべきだとお客様にはお話ししています。
お仕事や学校のようなフォーマルな場所に付けていくのであれば、香りが落ち着きだすミドルノートから、ほのかに香るラストノートのタイミングで出社、登校できると良いですね♪
ご自分が会社や学校につく時間を逆算して早めに付けておく事がポイントです。通勤、通学では電車などの密室の空間もあると思います、付けたてのアルコール感の強い香りは周りに不快感を与えるかもしれません!要注意です!!
プライベート、特にデートの時はパートナーに会う10分前くらいにつけるのがススメです♪
終わりかけたトップノートからミドル、ラストノートへと相手と一緒に過ごす時間の中で変化していく香りがお互いを飽きさせず、香りの変化がさらにあなたを輝かせてくれます!
香水を正しくつける箇所、定番ですが・・・
ズバリ【手首の内側】にプッシュ回数は【1プッシュ】です!

なぜ手首なのか、なぜ1プッシュなのかを簡単にまとめると・・・
- 手首だと香りを付けやすい。
- つけ過ぎや足りない時の香り方の調整がしやすい。
- よく動かす部分なので、香りが広がりやすい。
- 香りを付け直すのときも洗いやすい。
- 1プッシュで適量がスプレーできるように設計されている。
- 2プッシュ以上だと匂いが強くなり過ぎてしまう。
- つけ過ぎの香りは正しく香らない。
書き出したらキリがないのですが。。。
以上のことから特に香水を使い始めた初心者の方は手首がおすすめです!
どんな香水の種類でもつけやすく、失敗しない箇所と言えます。
香水をつける際は利き手で香水の瓶をしっかり持ち、手首から15〜20センチほど離して人差し指で垂直にスプレー部分をプッシュします。
このときイメージとしてはスプレーから放たれるミストが「面」でかかるようにしましょう!
近すぎると「点」で付いてしまい、滴が垂れてしまったり、香りがキツくなったりしてしまうので気をつけましょう。
お話しをしてきたお客様の中では、握るように瓶を持ち、親指でスプレー部分を押す方も多いようですが、スプレー部分が曲がったりして破損の原因に繋がったりしますのでこちらも気をつけましょう。
香水の正しい付け方!【キーポイント・応用編】
ここからは正しい付け方の応用と気を付けたいポイントをお伝えしていきます。
応用編として手首以外で香水の正しい付け方!iroka的おすすめ箇所をまとめてみました。
箇所 難易度☆ | おすすめ理由 | プッシュ数 |
---|---|---|
中級者 肘の内側 ☆☆ | 手首と同じでよく動かす箇所。 立ち仕事が多い方にオススメ。 長くゆっくり香りが広がる。 | 1プッシュずつ |
中級者 ウエスト(腰) ☆☆ | 香りの強い香水でもさりげなく香らせたい時におすすめ。 座り仕事が多い方にオススメ。 下から上にゆっくり香りが立つ。 | 左右の腰に1プッシュ |
上級者 両肩 ☆☆☆ | 顔に近い位置なので人とすれ違う時にフワッと香る。 香りが軽いオーデコロンが最適。 しっかり印象を残したい時に。 | 両肩1プッシュずつ |
上級者 アキレス腱 ☆☆☆ | パルファムや甘い香りにおすすめ。 下から上にほのかに香りが立つ。 香りが後から付いてくるミステリアスな印象。 | 両足に1〜2プッシュ |
香水を天井に向けスプレーし、その下をくぐるという付け方も香りをつけ過ぎないのでアリです。しかもお部屋もいい匂いになって一石二鳥です!
ハンカチやタオルに1プッシュして、カバンや胸ポケットへ添えるのもいいですね!
手首には軽やかなオーデコロン、アキレス腱には重みのあるオードパルファムをつけて2種類の香りを楽しんだり表現の仕方は無限です!これはまた別記事でご紹介しようと思っています♪
また香水は一定時間経つと香りが消えてしまうのでタッチアップ(付け直し)が重要になってきます。
女性なら食事の後にリップを付け直すのと同じです。
種類ごとの持続時間にプラス1時間を目安にタッチアップしましょう。
パルファムはつけてから6〜7時間、、オードパルファムは5〜6時間、オードトワレは4〜5時間程度が目安です。
ただ香水の香り方によって持続時間が違うので、香りをつけた箇所を嗅いで香っていないと感じたらタッチアップするようにしましょう。
香水の正しい付け方!【やってはいけない編】

正しい付け方を学んだところで、反対につけてはいけない箇所もご紹介します。
危険度★ | やってはいけない理由 | 対応策 |
---|---|---|
首 ★★★ | 直接スプレーすると目や口に入る恐れあり。 太い血管があり香りが立ちすぎる。 鼻が近いため嗅覚が麻痺する。 | 香水を人差し指中指の2本指にひと吹き、 指でうなじ部分にトントンと優しく付ける。 |
胸 ★★★ | 鼻に向かって香りが上がってきて 嗅覚が麻痺する。 心臓に近く体温も高く、香りが立ちすぎる。 | 心臓よりやや下、みぞおちあたりにひと吹き。 つけ過ぎないように注意。 |
髪の毛 ★★★ | 香水はアルコールを使用しているため、 髪を痛める原因に。 | 一度手のひらに一拭き、 両手で温めアルコールを少し揮発させ、 優しく手櫛を通す程度に。 |
脇の下 ★★★ | 汗をかきやすい箇所、汗と混ざり香りが悪くなる可能性大。 | デオドラント製品を使う。 |
よく見る注意点としては、香水をつけてから馴染ませようとして、手首をこすり合わせるのはやめましょう!
こすれることによって摩擦で香りが飛んでしまい香りのバランスが崩れたり、香りのコントロールがしにくくなってしまいます。
また、洋服に直接スプレーするのもあまりおススメできません。
理由はシミになったり変色が起こったり、柔軟剤の香りと混ざり臭くなることもあるかもしれません。
清潔なお肌に、適量をのせるのが一番ですよ!!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
香水は使う人、独自の魅力や美意識を【表現】できます。
香りは人の記憶と深く繋がっていることが科学的に証明されています。
記憶を思い出すのであれば楽しい思い出がいいですよね?
キャラメルやバニラの美味しそうな匂いを嗅ぐといつの日か行ったディズニーランドのポップコーンやチュロスを思い出したり、水っぽく塩素のキツい匂いは学生時代の苦手だったプールの授業を思い出したり。。。
【香り・匂い】が人に与える影響はとても大きいものです。
香りを上手にコントロールできれば、気になる人へのアプローチになったり、仕事で顔を覚えてもらえたりとプラスに働きます。
ぜひ正しい香水の付け方を覚えて素晴らしい香りに包まれてください。
最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
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